月別アーカイブ: 2010年2月

Andy Warhol, the Greatest

 この冬、ひときわ雪が降った韓国のソウルは、ポップ・アートの帝王、アンディ・ウォーホルの展覧会で盛り上がっています。昨年の12月12日から今年の4月4日にわたって開催される今回の「Andy Warhol, the Greatest」展は、今までのウォーホル展示としては韓国最大、およそ240点の代表作を見ることができます。

〈※会期終了につき、画像を配信停止致しました〉

 正式な展覧会名を、「時代を超えたポップ・アーティストの帝王、アンディ・ウォーホルの偉大な世界」という今回の特別展は、アメリカのピッツバーグ・アンディ・ウォーホル美術館とニューヨークのアンディ・ウォーホル財団、そしてフランスのグラン・パレ美術館など、世界有数の美術館や個人コレクターの協力によって叶えられたそうです。
 展示内容も、その名声にふさわしく彼の傑作揃いで、会場であるソウル市立美術館の三層スペースをうまく使った大きな展示スケールも見事です。

〈※会期終了につき、画像を配信停止致しました〉

 ご存知のようにアンディ・ウォーホルは、最初産業デザイナーとしてその名を知られ、その後ファイン・アートに転向することで、映画・広告・デザインなど、視覚芸術に全般にかけて革命的な変化を導いた伝説のアーティストです。
 今回の展覧会は、そのような彼の画業の始点から終点に向かう流れを、作家の意識を辿る形をとってうまく見せています。

〈※会期終了につき、画像を配信停止致しました〉

 展示スペースは、テーマによって10のセクションに分けられています。
 中でも、自画像を始め、マイケル・ジャクソン、ザ・ビートルズ、マリリン・モンロー、モハメッド・アリ、ジャッキー、アインシュタイン、ベートーヴェンなどの世界の有名のスターの肖像画が並んだ「Super Star Icon, I love Hollywood」セクションは、その人気が一番高いようで、大勢の観客の息でアツアツでした。
 また、「Light and Shadow, and other Experiments」セクションに展示されている< 回想>、< 影>などの抽象シリーズも、無意識のハイレベルから生じた作家の感覚を見事に見せてくれます。

〈※会期終了につき、画像を配信停止致しました〉

 なお、会期中には、ウォーホルを代表するメディアであるシルクスクリーンの体験イベントが行われます。ウォーホルの作業方法で自分のエコバッグを作ってみることができるこのイベントは、1回1時間の実習で、1万ウォン(約800円)の参加費で自分だけのオリジナル作品をお持ち帰りできます。

 自分自身と時代の欲望をポップ・アートという新しい形で捉え、現代美術史を変えたともいわれる天才アーティスト、アンディ・ウォーホル。
 アートを愛する皆様、もうすぐ春を迎えるソウルでウォーホルの作品をご覧になってみてはいかがでしょう。


[ 展覧会情報 ]
会期 : 2009年12月12日(土)~2010年4月4日(日)【休館:毎週月曜日】
会場 : ソウル市立美術館 Seoul Museum of Art
開催時間 火曜日~土曜日:午前10時~午後9時 / 日曜日・休日:午前10時~午後7時
URL:www.warhol.co.kr

< 執筆 W>

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今注目の中国若手映像作家

中国は旧正月である春節を14日に迎え、街頭や百貨店には巨大な縁起物が設置されたり、夜になると華やかなイルミネーションが点灯するなど、お正月の賑やかな雰囲気が街中に溢れています。上海当代芸術館(上海MOCA)では周鉄海が個展を、また上海美術館では巨大なインスタレーションで国際的に活躍する張洹(ジャン・ホァン)、日本からは日野之彦が個展を開催するなど、アート界も多いに盛り上がっています。


梁月《まだ宵ながら 明天》2006/35分

さて、今月19日より28日までの10日間、東京都写真美術館にて「第2回恵比寿映像祭 歌をさがして」が開催されています。これは映像とアートの祭典で、東京都写真美術館全館をはじめ、恵比寿ガーデンプレイスのセンター広場、渋谷街頭のモニターを用いて世界各国のアーティストや専門家による展示、上映、ライヴ・イベント、講演、トーク・セッションなどが行われます。その中で「上海派対(パーティ):中国若手作家特集」と題して上海を拠点に活動する30代の若手作家、楊福東(ヤン・フードン)、梁月(リィアン・ユエ)、宋涛(ソン・タオ)の作品が紹介されます。

先日のブログでもご紹介した楊福東は、原美術館での個展が現在も開催されている他、最近はプラダの広告映像に起用され話題になりました。この広告は《First Spring》という9分間のモノクローム映像で、公式サイトにて配信されています。ファッションブランドの新作のプロモーションでありながら、1930年代の上海の華やかな時代を想起させる設定が新鮮であり、楊福東の世界観を味わうことができます。また今年8月からはじまる「あいちトリエンナーレ」にも参加が決まっており、ますます今後の活躍が期待されるアーティストの一人といえます。
PRADA – First Spring
http://www.prada.com/firstspringmovie
今回上映される《シティ・ライト City Light》(2000年7分)は国際的な映像作家としてスターダムにのしあがる前の楊福東の初期作品のひとつで、上海をモティーフに様々な伏線が絡み合い、後の楊の作品世界を予想させるようなこだわりの強い作品となっています。

一方、梁月(リィアン・ユエ)は1979年上海生まれの女性作家です。2001年上海大学美術学院卒業後、第3回上海ビエンナーレにおけるグループ展への参加を機に、写真や映像作品を中心に活動しています。主な国際展に「China Now」(2004年、ニューヨーク近代美術館)、第2回広州トリエンナーレ(2005年、広東美術館)、「The Thirteen: Chinese Video Now」(2006年、P.S.1)、「南京インディペンデント映像祭」(2009年、南京)などがあります。
今回の映像祭では《愛しの夾竹桃 I love Oleander》(2007年22分)、《まだ宵ながら 明天》(2006年35分)が上映される他、22日(月)にトークイベントが開催されます。
前者は身近な人間関係をテーマにした日常のひとコマを描いた作品です。タイトルの夾竹桃とは、上海では街路樹としてよく知られていますが、作家によると、上海の排気ガスにまみれ、汚れた空気の中でも存在している姿がなぜか愛おしく、自分の仲間たちの姿と重なってしまうところからつけたとのことです。
後者は数々の映画祭や映像祭に取り上げられた初期作品でもあり、恋愛やパートナーとの生活、結婚や性について、考えさせられる作品となっています。
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梁月《愛しの夾竹桃 I love Oleander》(2007年22分)

宋涛(ソン・タオ)は1979年上海生まれ。1998年上海美術工芸学校卒業後、2004年からジー・ウェイユーとのユニット「Bird Head」として映像作品や写真作品を制作する一方、個人での活動も活発に行っています。国内外の展覧会に多く出品する他、2004年にはCCAA(中国当代芸術賞)にて評議員特別賞を受賞しました。
今回の上映作《フロム・ラスト・センチュリー From Last Century》(2004年34分)は宋涛がかつて住んでいた浦東という地域をテーマにしています。ここは新興開発地として大きな道路や高層ビルが立ち並ぶエリアではありますが、その「陳腐な」都市開発に違和感を覚え、生命力のない浦東をテーマにしたといいます。

東京都写真美術館の石田留美子さんによると、今回は上海の都市としての魅力と、上海が抱える問題を提示するプログラムとして、70年代生まれで、中国現代アートの隆盛期に国際的に活躍した50~60年代生まれの世代と、超現代的な80年代以後世代の“はざま”にいる世代に注目して、この3名を選ばれたとのことです。楊福東作品については、当初から上の世代とは異なる独自のスタイルをとっている楊福東が、後に世界的スターになる要素を含んでいる初期作品を紹介する機会を作るため、この作品を選んだそうです。また、いずれも2000年から2007年まで、オリンピック開催前の中国の姿を映した作品という点も意識しているとのことでした。

急速に経済が発展している上海の状況は新聞やニュースでも度々取り上げられていますが、彼らの作品を日本で見られるこの機会に、上海のリアルな一面をアート作品から感じ取ってみてはいかがでしょうか。(執筆:M)


展覧会情報
『第2回恵比寿映像祭 歌をさがして』
会期:2009年2月19日(金)~28日(日)
開催時間:10:00~20:00
会場:東京都写真美術館 全フロア、恵比寿ガーデンプレイス センター広場 他

「上海派対 シャンハイ・パーティ:中国若手作家特集-梁月(リィアン・ユエ)、宋涛(ソン・タオ)、楊福東(ヤン・フードン)」
2月22日(月) 19:00~21:00 ※トークイベント付き/梁月(リィアン・ユエ)
2月26日(金) 11:00~13:00

出品作品■梁月(リィアン・ユエ)《愛しの夾竹桃 I love Oleander》2007/22分■宋涛(ソン・タオ)《フロム・ラスト・センチュリー From Last Century》2004/34分■梁月(リィアン・ユエ)《まだ宵ながら 明天》2006/35分■楊福東(ヤン・フードン)《シティ・ライト City Light》2000/7分

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第13回 文化庁メディア芸術祭レポート2

 2月3日シンワブログに引き続き、第13回文化庁メディア芸術祭をご紹介します。

(※会期は今週末2月14日18:00までです。金曜なら20時まで開館していますので、ぜひご覧ください。入場は無料です)
 


■第13回文化庁メディア芸術祭 受賞作品

 アート部門で大賞を受賞したのは、『growth modeling device』(David BOWEN)です。
 これは、成長するタマネギを一日ごとに立体像として複製する機械のインスタレーション作品。ある一つの「時間」が形象化され、それを並列することによって作者は「時空間」を生成する装置を作り上げています。


(※会期終了につき、画像を配信停止致しました)

 アート作品が、彫刻にせよ絵画にせよ、インスタレーションにせよ、ある一つの時間を扱っていて、それを展示空間に置き換えていることは共通していますよね。この作品はその特性を共有しているものと言えましょう。


 アート部門優秀賞は、『Mr. Lee Experiment』Mr. Lee Experiment 制作チーム代表 Junghwan SUNG、『Nemo Observatorium』Lawrence MALSTAF、『SEKILALA』志村 諭佳 / 志村 健太郎(SHIMURABROS.)、『Braun Tube Jazz Band』和田 永でした。

 Lawrence MALSTAFのインスタレーション作品『Nemo Observatorium』は、大量の発泡スチロールが回転して鑑賞者の周りに竜巻の模様を作り出す装置です。
 自然現象を電子的な記号に置き換えたりCGに描きなおしたりするのではなく、あくまでも現象そのものを示しているところが高く評価されました。


(※会期終了につき、画像を配信停止致しました)



 和田永(わだ・えい)の『Braun Tube Jazz Band』は、複数のブラウン管を叩くことによって“電気音楽”を奏でるパフォーマンス作品。


(※会期終了につき、画像を配信停止致しました)


 これが、感動しました。理屈はさておき、魅力的なので作品そのものをご覧いただきたいです。
作家は現在、多摩美術大学4年時在学中。Sony Music Publishingに所属するミュージシャンでもあります。
パフォーマンスはほぼ毎日午前と午後に行われているので、必見!です。


(※会期終了につき、画像を配信停止致しました)




■第13回テーマ「MEDIA ARTS? メディア芸術とは?」について

 文化庁が主催となって始まり、話題性や作品の応募総数も順調に増加の傾向をたどってきたメディア芸術祭(3日記事参照)。
 これを受けて文化庁では、国立メディアセンターを秋葉原に建設しようという機運を高めてきました。しかし、昨年の政権交代によってそれが頓挫したのはご存知の通りです。

 プレス発表会の席で関係者に伺った話では、政権交代があったにせよ、メディアセンター建設がその一事で白紙となった背景には、その必然性への理解が国民の中で共有されてこなかったことがあると認識しているとのことでした。政府が変わったにせよ、世論が必要と考えれば、メディアセンターは実現されたのかもしれない、と。
そこで、今回のメディア芸術祭のテーマは原点に立ち返り「MEDIA ARTS? メディア芸術とは?」になったのだそうです。
 デジタル表現を用いたアートだけではなく、エンターテインメント性のあるアニメやマンガ、ゲームなどを含んだ日本初の柔軟な概念として「メディア芸術」を提示し、皆さんに楽しみ親しんで頂こうとしているのが、今回の展示なのですね。


(※会期終了につき、画像を配信停止致しました)



■アート部門以外の第13回文化庁メディア芸術祭 受賞作品

<エンターテインメント部門>
大賞
『日々の音色』ナカムラ マギコ / 中村 将良 / 川村 真司 / Hal KIRKLAND

優秀賞
『NARUTOーナルトー ナルティメットストーム』NARUTOーナルトー ナルティメットストーム 開発チーム代表 松山 洋 
『電気グルーヴ/Fake It!』田中 秀幸
『LOVE DISTANCE』伊藤 直樹
『scoreLight』Alvaro CASSINELLI / 真鍋 大度 / 栗原 優作 / Alexis ZERROUG


<アニメーション部門>
大賞
『サマーウォーズ』細田 守

優秀賞
『屋根裏のポムネンカ』イジィ バルタ
『東京マグニチュード8.0』橘 正紀
『The Cable Car』Claudius GENTINETTA / Frank BRAUN
『電信柱エレミの恋』中田 秀人(ソバットシアター)


<マンガ部門>
大賞
『ヴィンランド・サガ』幸村 誠

優秀賞
『イムリ』三宅 乱丈
『海獣の子供』五十嵐 大介
『この世界の片隅に』こうの 史代
『へうげもの』山田 芳裕


<功労賞>
宮本 茂(ゲームクリエーター)

<特別功労賞>
金田 伊功(アニメーター)


【第13回文化庁メディア芸術祭 開催情報】


会 期:2010年2月3日(水)~2月14日(日)10:00~18:00 
     金曜は20:00(入館は閉館の30分前、2月9日休館)

会 場:国立新美術館(東京・六本木)【観覧無料】

主 催:文化庁メディア芸術祭実行委員会
     (文化庁・国立新美術館・CG-ARTS協会)

お問合せ:
    CG-ARTS 協会「文化庁メディア芸術祭事務局」
   フリーダイヤル 0120-45-4536 (会期後:03-3535-3501)
    http://plaza.bunka.go.jp/q/

(井上素子)

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ルノワール展で感じる至福のひと時

 現在、六本木の国立新美術館では「ルノワール―伝統と革新」展が開催されています。
さっそく堪能してきましたので、内容をご紹介します。

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団扇を持つ若い女
1879-80年頃、クラーク美術館
©Sterling and Francine Clark Art Institute, Williamstown, Massachusetts, USA


<幸福感に溢れる作品との至福のひと時>
 フランスの小説家オクターヴ・ミルボーは、1913年に刊行されたルノワールの画集の序文で、「ルノワールの人生と作品は幸福というものを教えてくれる」と書いています。

 その通り、本展覧会ではルノワールの描く女性像の魅力や、印象派が描く風景画のきらめく色彩に触れることができるだけでなく、この稀代の芸術家の人生をたどる歓びを与えてくれます。

 少し日本的な表現になってしまうかもしれませんが、今年一番の「眼福」を与えてくれる展覧会かもしれません。

 画面TOPの《団扇を持つ若い女》は女優としての名声が頂点に達していたころのジャンヌ・サマリー。
下の《アンリオ夫人》は当時の画家の恋人であったともされる駆け出しの女優です。

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アンリオ夫人
1876年頃 、ワシントン・ナショナル・ギャラリー
Gift of the Adele R. Levy Fund, Inc.,
©The Board of Trustees, National Gallery of Art, Washington.



<画家の周囲を取り巻く環境>

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ブージヴァルのダンス
1883年、ボストン美術館
Picture Fund, 37.375. Photograph ©2009 Museum of Fine Arts, Boston

《ブージヴァルのダンス》で踊っている赤い帽子の女性は、この展覧会の解説によれば、シュザンヌ・ヴァラドンなのだそうです。
 シンワアートオークションではおなじみの、モーリス・ユトリロの母で、画家でもあった彼女。10代後半でモデルとなり、ロートレックやルノワールのモデルを務めていたのです。

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シャトゥーのセーヌ河
1881年、ボストン美術館
Gift of Arthur Brewster Emmons, 19.771. Photograph ©2009 Museum of Fine Arts, Boston

《シャトゥーのセーヌ河》など、光がきらめく風景画は、黒田清輝や岡田三郎助らが魅了された印象派とはこのようなものであったのだろうと感じさせます。

 風景画では、エッソワを描いた作品も展示されています。以前シンワに出品された《エッソワの風景》を別の視点で描いており、興味深く鑑賞できました。

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レースの帽子の少女
1891年、ポーラ美術館
(ポーラ・コレクション)

 ポーラ美術館の《レースの帽子の少女》は、一見、夢見る少女を描いた作品に見えますが、当時の最新の流行ファッションに身を包んだ女性を、フランスの伝統的絵画であるロココ・スタイルに乗せて表現したものとも解釈できます。
 親しみやすく、観る者を幸福感で包んでくれるルノワール絵画の「伝統と革新」が現れた作品なのです。



<<<<<読者プレゼント>>>>>>>
 シンワブログをお読み頂いた方に抽選でルノワール展東京会場へのご招待券をプレゼントいたします。
 ご希望の方はご住所・ご氏名・電話番号・「ルノワール展招待券希望」の旨とご希望枚数をお書き添えの上、お葉書で「シンワアートオークション株式会社 オークション事業部 シンワブログ担当」までお申し込みください。
 抽選の結果は発送をもって代えさせて頂きます。(頂いた個人情報は発送作業にのみ使用させて頂きます。)

(井上素子)


■□■ 「ルノワール-伝統と革新」展 開催概要 ■□■

【東京展】
会期:2010年1月20日(水)~4月5日(月)
休館日:毎週火曜
開館時間:午前10時~午後6時(毎週金曜は午後8時まで)
※入場は閉館の30分前まで
会場:国立新美術館 (東京都・六本木)
主催:国立新美術館、読売新聞社、日本テレビ放送網
一般お問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)

〈観覧料〉
当日券 一般1,500円、大学1,200円、高校800円
前売券 一般1,300円、大学1,000円、高校600円
団体券 一般1,200円、大学900円、高校500円
※団体料金は20名様以上に適用。
※中学生以下無料。
※障害者手帳をお持ちの方とその付添の方1人は無料。
※2月11日(木・祝)、12日(金)、13日(土)は高校生無料観覧日(学生証提示が必要です)

後援─── 外務省
協賛─── 清水建設、アフラック、大和ハウス工業、丸一鋼管、損保ジャパン、日本写真印刷
特別協力─ 財団法人ポーラ美術振興財団ポーラ美術館
協力─── 東京文化財研究所、日本航空、マミヤ・デジタル・イメージング


【大阪展】
会期:2010年4月17日(土)~6月27日(日)
休館日:毎週月曜(ただし5月3日は開館)
開館時間:午前10時~午後5時(毎週金曜は午後7時まで)
※入場は閉館の30分前まで
会場:国立国際美術館(大阪・中之島)
主催:国立国際美術館、読売新聞社、読売テレビ
一般お問い合わせ:06-6447-4680(国立国際美術館 代表)

〈観覧料〉
当日券 一般1,500円、大学1,200円、高校600円
前売券 一般1,300円、大学1,000円、高校500円
団体券 一般1,200円、大学900円、高校400円
※団体料金は20名様以上に適用。
※中学生以下無料。
※障害者手帳をお持ちの方とその付添の方1人は無料。

後援─── 外務省
協賛─── 岩谷産業、大阪芸術大学、きんでん、大和ハウス工業、パナソニック、丸一鋼管、イズミヤ、清水建設、アフラック、損保ジャパン、日本写真印刷
特別協力─── 財団法人ポーラ美術振興財団ポーラ美術館
協力─── 東京文化財研究所、日本航空、マミヤ・デジタル・イメージング、ダイキン工業現代美術振興財団

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第13回 文化庁メディア芸術祭レポート

 昨日より、国立新美術館で「第13回 文化庁メディア芸術祭」が開催されています。
 オープンに先駆けて一昨日プレス内覧会が行われ、参加してきましたので内容をレポートいたします。


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■文化庁メディア芸術祭とは
 1997年から開始された、アートとエンターテインメントが誘導した独自性のあるフェスティバルです。
ここではいわゆるメディアアートの他に、アニメーションやマンガ、ゲームなども審査の対象となります。
 アート部門、エンターテインメント部門、アニメーション部門、マンガ部門 の4部門について大賞と優秀賞を選定、表彰しています。

 国立新美術館では三回目(その前は東京都写真美術館)、通算で第13回目となる今回は、世界53カ国から2,592作品の応募がありました。目下、この分野の世界最高水準のイベントとも言われており、昨年の展覧会入場者数は5万人を突破しました。
 

■展示の特徴
 インタラクティブ性が高いメディア芸術が対象とあって、体験できるコーナーがほとんどを占めています。

 写真は、功労賞を贈賞されたゲームクリエーターの宮本茂氏の作品を使って遊ぶことができるコーナー。
宮本さんは世界中の人が知っている、「スーパーマリオ」や今話題の「Wii Fit Plus」の生みの親です!

 このほか、特別功労賞としてアニメーターの金田伊功(かねだ よしのり)氏(2009年没)にも賞が贈られました。『銀河鉄道999』や『天空の城ラピュタ』の作画を担当した方です。 世界に誇る日本のアニメ文化の立役者でした。

(※会期終了につき、画像を配信停止致しました)


■見どころ
 メディア芸術の最先端を体験できる展示や上映、シンポジウム、プレゼンテーション、ワークショップなどが企画されています。

 内覧会には受賞した各国のアーティスト17組が参加していましたが、彼らのパフォーマンスや作品への思いを見聞できるのが、面白いところです。
何とシンポジウムは11回、プレゼンテーションは50回も開催されるのです!
 
(※会期終了につき、画像を配信停止致しました)


■受賞作品
 昨年アカデミー賞を受賞し話題を集めたアニメ『つみきのいえ』は、実はその前の年の文化庁メディア芸術祭で大賞を受賞しています。
 私も以前から注目していたCM作品がいくつか審査員推薦作品に選ばれていて嬉しくなりました。そんな楽しみ方もありますね。
(※会期終了につき、画像を配信停止致しました)

 このフェスティバルの影響力の強さや審美眼の高さは、受賞アーティストたちの活躍によりこれからますます高まっていくことでしょう!



【第13回文化庁メディア芸術祭 開催情報】

会 期:2010年2月3日(水)~2月14日(日)10:00~18:00 
     金曜は20:00(入館は閉館の30分前、2月9日休館)

会 場:国立新美術館(東京・六本木)【観覧無料】

主 催:文化庁メディア芸術祭実行委員会
     (文化庁・国立新美術館・CG-ARTS協会)

お問合せ:
    CG-ARTS 協会「文化庁メディア芸術祭事務局」
   フリーダイヤル 0120-45-4536 (会期後:03-3535-3501)
    http://plaza.bunka.go.jp/q/

(井上素子)

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