月別アーカイブ: 2011年10月

チャリティーオークションレポート NIKE MAG 2011

さる9月22日、原宿にて特別なスニーカーがオークションにかけられました。
今回もシンワアートオークションがそのお手伝いをすることとなり、私平野がオークショニアとして競りを担当したのでその模様をレポートしたいと思います。
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NIKE MAG 2011

 一部メディアでも取り上げられたのでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、今回出品された「2011 NIKE MAG」というスニーカーは1989年の映画「Back to the Future 2」で2015年にマイケル・J・フォックス扮するマーティ―・マックフライが履いていたシューズです。
アメリカですでに1500足がパーキンソン病研究のためマイケル・J・フォックス財団に寄付されており、それらはインターネットオークションによって既にアメリカで販売されています。そのうちの貴重な1足が日本に到来しこのたびのチャリティーオークションが開催される運びとなりました。
会場はナイキ原宿。ショップを会場にして招待客と一般応募の方々で100人近くの参加者。司会の高田延彦さんがチャリティー趣旨やマイケル・J・フォックスのメッセージビデオなどを紹介し、会場も徐々に盛り上がってきたところでついに「2011 NIKE MAG」の登場!ライトアップされスモークの中から現れたスニーカーに会場からはどよめきと歓声が上がり、参加者のボルテージも一気に上がりました。
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NIKE MAG 2011の登場!

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アーティストデザインのホバーボード

高田さんによるスニーカーの紹介の後はいよいよオークションスタート。私も壇上に上がり、まずはスニーカーの前に映画の中にも登場したホバーボード(宙に浮くスケートボード)4点が競りにかけられました。1点目から4点目へ徐々に落札金額も上がっていき会場のテンションも段々上がっていきます。4点目のホバーボードが13万円で落札され、ようやく本命のNIKE MAG。オークショニアのロット紹介からスタート金額の発声までほんの2秒ほどだったと思いますが、いったん静まりかえった会場からはヒシヒシと「ビッドするぞ!」という意気込みが伝わってきて私も思わず力が入りました。
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ビッドのたびに会場は大盛り上がり!

スタート金額は20万円からでしたが、たくさんのビッドとともに会場の方々から声が上がりあっという間に100万円を超えてしまいました。その辺りからは1対1の対決。互いに譲らず10万円ずつ声を出し合い、ビッドのたびに大きな拍手が起こるという白熱した競りの結果、この未来のスニーカーは220万円で落札されました。落札直後はさらに大きな拍手が巻き起こり、オークショニアの私を含め会場全体は一体感に包まれた心地がしました。こういう瞬間に出会うたびに、オークショニアをやっていてよかったなと思います。またこの落札代金が全額寄付されるということもあり、一つのスニーカーを通して参加者もスタッフも皆で一つの方向に向かっていくそのエネルギーの凄さを感じることができたような気がします。

 終了後、来場の方々とお話ししていると、皆さん「オークション楽しかった!」とおっしゃってくれました。こうしたチャリティーのお手伝いを通してオークションというものをもっとたくさんの方に知っていただけるよう今後も努力していきたいと思います。

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「光の芸術」―ステンドグラス《最後の晩餐》

こんにちは。
先週のBAGS/JEWELLERY&WATCHESオークションにご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
さて、来週15日(土)は、銀座のシンワアートミュージアムにて西洋美術オークションを開催いたします。今回はステンドグラスがたくさん出品されますのでご紹介させていただきます。

まずはステンドグラスとその歴史について少々。
私たちの生活に身近なステンドグラスですが、その歴史は古く、現在確認されている最古のステンドグラスは9~10世紀にドイツで作られたものだそうです。建物の窓にガラスを入れるという習慣は古代ローマ時代からあったようですので、そのガラスが装飾化されたものがステンドグラスなのでしょう。

制作方法は大きく分けて二通りあり、A.透明ガラスにエナメルやガラス製の顔料で絵や模様を描いて焼き上げるタイプ、B.色ガラスを組み合わせて図柄を表わすタイプがあります。A,Bどちらかの方法でパーツを作り、それを鉛の枠でつなぎあわせることで1枚のステンドグラスが完成します。Aの方法がステンドグラスでは主流で、今回の出品作品もAによって作られています。

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