世界五大ジュエラー


先週の近代美術・近代美術PartⅡオークションにご参加の皆さま、誠にありがとうございました。
いよいよ夏本番といった暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしですか?熱中症の予防を心掛ける他、室外・室内の気温差も大きくなって参りますので、体調を崩されないようお気をつけ下さいね。
夏といえば海外旅行にお出かけになる方も多いのではないでしょうか?その際は、現地のジュエラーを是非巡ってみて下さい。特に欧米ではジュエリー文化がしっかりと根付いているため、日本ではあまり見られないような大振りで華やかなものがショーケースに飾られていたりします。高価なものは店頭には置いていない場合がほとんどですが、陳列してあるジュエリーのラインナップやデザインの傾向を見るだけでも楽しめるかと思います。
ということで、今回は世界5大ジュエラーについてご紹介します。

世界5大ジュエラーとは、その名の通り、世界中で非常に有名なハイジュエラー5つの総称です。その5つとはHARRY WINSTON(米)、Cartier(仏)、TIFFANY & Co.(米)、BVLGARI(伊)、Van Cleef & Arpels(仏)です。

・HARRY WINSTON
以前、弊社ブログでもご紹介しましたハリー・ウィンストンは、「キング・オブ・ダイアモンド」と呼称され、特にダイアモンドジュエリーで圧倒的な人気を誇っています。石の選別には、質を見極める際に通常使われる4C以外にも、社独自の非常に厳しい基準を設けているそうです。芸能人が結婚指輪にハリー・ウィンストンを選んだという話は良く聞きますね。アカデミー賞でハリウッド女優がよく身につけることでも有名です。弊社オークションでも時々出品されますが、毎回注目を集めています。
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ハリー・ウィンストン本店 ニューヨーク

・Cartier
フランス・パリ発祥のカルティエは、その洗練されたデザインで、創業当初から王侯貴族をとりこにしてきました。社会の要求に見合った、実用的なものをカルティエ風に装飾して制作する、という信条の元に作られた作品は、ジュエリーにとどまらず、色石の色彩と質感を存分に活かした時計やオブジェ・ダール(美術品)にまで及びます。カルティエはしばらくの間、特権階級の一部の人のみを顧客としていましたが、一般市民の手に渡るようになった後も、その気品あるデザインや作りの精巧さは群を抜き、今でも世界中の王室から御用達店の指名を受けています。
カルティエ
カルティエ本店 パリ

・TIFFANY & Co.
高級感のあるブランドながら、比較的お手頃なシルバーの定番ジュエリーから高価なハイジュエリー、文具、食器まで、取り扱い商品に幅をもたせているティファニー。それだけに、幅広い層に夢を与え、人気があります。『ティファニーで朝食を』では、いつかあの商品を、あの生活を、といった夢が見事に描かれていますね。ティファニーが考案したダイアモンドのセッティング方法である、6本の立て爪によるティファニーセッティングは、現在のエンゲージメントリングで主流となっています。
ティファニー
ティファニー本店 ニューヨーク

・BVLGARI
ギリシャ建築にヒントを得ているブルガリのジュエリーはボリュームのあるデザインが多く、様々な色石を駆使した個性的で華やかなものが多く見られます。その豪華さが女性の強さを感じさせるためか、世界中のセレブに非常に人気があります。ブルガリ・ブルガリが1977年に発売されて以来、時計も大変高い評価を得ました。以来、時計メーカーとしても確固たる地位を築いています。
ブルガリ
ブルガリ本店 ローマ

・Van Cleef & Arpels
フェミニンで繊細、エレガントなデザインが特徴的です。ブランドコンセプトが「愛・夢・美」であるという通り、動植物からインスピレーションを得た商品や、リボンモチーフの商品を多様に展開し、とても可愛らしい世界が表現されています。また、ミステリー・セッティングという留め金が見えないセッティング方法を考案するなど、既存の技術だけに頼らない職人の精神と技術力がその豊かな世界観を支えてきました。2009年~2010年にかけて、森アーツセンターギャラリーで、創造の100年を辿る大規模回顧展が開催されました。その軌跡は正に芸術と呼ぶにふさわしいものでした。世界5大ジュエラーの中で唯一、パリのヴァンドーム広場を拠点とするグランサンク(パリ五大宝飾店)にも名を連ねており、モナコ王室御用達のジュエラーでもあります。
ヴァンクリ
ヴァンクリーフ&アーペル本店 パリ

以上が定番の世界五大ジュエラーですが、ふと通りすがったその土地土地のジュエラーを覗くのも面白いと思いますので、是非足を運んでみてくださいね。
パリのヴァンドーム広場及びグランサンクについては、またの機会にご紹介します。