カテゴリー別アーカイブ: オークション

ワインオークション&名古屋下見会 同時開催!

本日のオークションにご来場いただいたお客様、どうもありがとうございました。
今年に入って2回目のワインオークションとなりましたが、なんと落札率100%という好結果になりました!
これもご参加くださった皆様のおかげです。心よりお礼申し上げます。

では、本日のオークションのハイライトをご紹介しましょう。

Lot.124 ロマネ コンティ(ドメーヌ ドゥ ラ ロマネ コンティ)
 1979  1mathusalem(5.5リットル)
 落札予想価格:\3,200,000.~\4,500,000
 落札価格:\3,200,000.

いわゆるレアアイテムです。
通常、ワインボトルは750mlの倍数でサイズアップしていきますが、これは5.5リットル。計算が合わないので、特別に受注生産されたものなのかもしれませんね。
サイズが珍しいだけでなく、肝心な中身は超一級品です。
一流かつレア、なんてコレクター心をくすぐったに違いありません。

そのほかに、
Lot.128 ロマネ コンティ(ドメーヌ ドゥ ラ ロマネ コンティ)
 1985 1bottle
 落札予想価格:\450,000.~\800,000.
 落札価格:\860,000.

Lot.126 ロマネ コンティ(ドメーヌ ドゥ ラ ロマネ コンティ)
 1983 1bottle
 落札予想価格:\250,000.~\450,000.
 落札価格:\560,000.

などなど、落札予想価格の上限を軽く超えるワインも!
ご落札いただいたワインを気持ち良くお楽しみいただけるよう、お祈りしております。


さて、東京ではワインオークションを開催いたしましたが、名古屋では近代美術・陶芸・ジュエリー&ウォッチ・コンテンポラリーアートの下見会を行っておりました。

会場となったのは、名古屋の繁華街、栄に誕生したばかりのDAITEC SAKAE。
24、25日に行われた下見会の様子をレポートいたします。

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↑ こちらは近代美術ブース。11/9の近代美術オークションに出品される日本画で
  す。中央には愛知県生まれの川合玉堂の作品が里帰り。


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↑ こちらは陶芸ブース。いずれの作品も12/13の近代陶芸オークションに出品され
  る予定です。


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↑ 11/22の近代美術PartⅡオ-クションに出品されるジュエリー&ウォッチも展示
  しました。たくさんのお客様に身につけてお試しいただけました。


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↑ 11/28にマカオで開催されるAsian Auction Weekに出品予定のコンテンポラリー
  アートの作品です。これらは来週、東京の下見会でも展示いたします。


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↑ 今回初の試み、コンサルティングデスクです!


名古屋下見会にお越しくださったお客様、どうもありがとうございました。
お楽しみいただけましたでしょうか?
この下見会は今後も継続していく予定ですので、次回もどうぞよろしくお願いいたします。

(担当:S)

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今週はワインオークションです

西洋美術オークションにご来場いただいたお客様、どうもありがとうございました。どのロットも大変盛り上がり、5時間に渡る長いオークションになりました。最後までお付き合いくださったお客様には心より感謝いたします。

さて、今週はワインオークションを開催いたします。ときどき「ワインも扱ってるの?」というお声を耳にしますが、海外ではワインのオークションが盛んに行われており、クリスティーズやサザビーズも定期的に開催しています。弊社は、日本でワインを取り扱っている数少ないオークション会社の一つです。

さて、ワインオークションの魅力は、何と言っても市場にはあまり出回らないレアアイテムに出会えることではないでしょうか。本日は今週末に出品されるワインの中から、珍しいものをご紹介いたします。

Lot.223 Meursault Les Vireuils Vieilles Vignes
(Domaine Jean Francois Coche-Dury)
 9bottles(1996~2004 各1bottle)  
落札予想価格 \125,000.~\200,000.

「シャルドネの神」と呼ばれるジャン・フランソワ・コシュ・デュリによってつくられたワインです。コシュ・デュリは、ブルゴーニュの白ワインにおいて随一と言われている生産者で、世界中のワイン通の憧れの的。現在最も影響力のあるワイン評論家ロバート・パーカーもその味を絶賛しています。

彼のワインの主な特徴は、
①アリエ産オークの新樽を使うこと
②二度の澱引きの後18~22ヶ月樽熟させること
③無ろ過であること
だとか。まさにこだわりの逸品です。

また、コシュ・デュリのワインは小さな畑でつくられているため、生産量が限られており、フランス国外への出荷量も少ないというとても希少なものです。さらに、今回出品されるワインは、コシュ・デュリ自身のドメーヌではなく、彼が生産と管理を任されている別の畑でつくられたもの。そのため、ボトルには、彼のドメーヌでつくられたワインとは異なるオリジナルのラベルが使われています。クリスマス、お正月と、イベントやパーティーが増えるこれからの季節、コシュ・デュリファンの方はぜひこのワインとともに、楽しいひとときをお過ごしになってみてはいかがでしょうか。

担当:S

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大阪・名古屋下見会のご案内

11月の近代美術オークションのカタログが出来上がりました。
いち早く皆様のお手元に届くよう発送作業を進めていますので、もうしばらくお待ちくださいね。

さて、本日は11月のオークションの下見会についてご案内いたします。
今回は東京以外に、大阪と名古屋でもプレビューを開催いたします。

プレビュー

まず、今週末は今や恒例となった大阪下見会を開催いたします。
近代美術オークション、ジュエリー&ウォッチオークションに出品される作品を
ゆったりとご覧いただけます。


そして、次週は名古屋での下見会です。同地での開催は今年2月に引き続き3回目です。
名古屋で一番の繁華街、栄に位置するDAITEC SAKAEを会場に、近代美術オークション出品作品を全て展示するほか、ジュエリー&ウォッチ、コンテンポラリーアートなども多数展いたします。
1度に複数のオークションの出品作品をご覧いただける機会は、東京でもありません。

また、初めての企画として、「コンサルティング・デスク」も設置いたします。
ご所蔵されている美術品に関するあらゆるご相談にお応えします。

●いま、この作品はいくらくらいの価値がある?
●オークションに出品するには?
●美術品て、どうやって保存したらいいの?
●美術品の相続税ってどれくらい?


などなど、日頃疑問に思っていらっしゃることを何でもご相談ください。
勿論、ご相談は無料です。

お近くにお住いの方は是非、お誘いあわせの上ご来場ください。
スタッフ一同お待ちしております。



~開催概要~
<大阪下見会>
日時:10月19日(日)・20日(月) 11:00~18:00 / 10:00~18:00
会場:シンワアートオークション大阪営業所
    (大阪市中央区今橋4-4-7 京阪神不動産淀屋橋ビル1階)
展示内容:近代美術・ジュエリー&ウォッチオークション出品作品の一部
アクセス:https://www.shinwa-art.com/company/com_access/index.html

<名古屋下見会>
日時:10月24日(金)・25日(土) 10:00~20:00 / 10:00~18:00
会場:DAITEC SAKAE・6F クリエイトホール
   (名古屋市中区錦3-22-20)
展示内容:近代美術(全部)・ジュエリー&ウォッチ(全部)
       コンテンポラリーアート(一部)・陶芸(一部)
アクセス:http://www.nagoya-kaigi.com/map.htm


(担当:N)

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宝石・時計、PartⅡオークション作品ご紹介

lot429
       
    Lot429《ヒスイ ダイアモンドブローチ》
     落札予想価格:150万円~250万円
陶芸オークションにご来場頂いた皆様、ありがとうございました。
前日には、あわや台風が上陸かしら・・・というハラハラした気持ちでしたが、幸いにも当日朝には行き過ぎて、銀座の空には晴れ間が覗いていました。

さて、初秋のオークション・ウィーク第三弾は、
今週末のジュエリー&ウォッチ、
近代美術PartⅡオークションです。
 
lot356

     Lot356《ダイアモンドリング》
     落札予想価格:7万円~15万円

先週末に私が見た映画で、ジュエリーのオークションのエピソードがありました。競りに参加した女性が、欲しいリングを競り落とせなくて残念そうにしていると、その女性のパートナーがリングを突然プレゼントしてくれるというシーンがありました。実は、競りの相手は彼女の恋人の男性だったのです。

ジュエリーのオークションにはこうしたロマンティックな物語がしばしば誕生します。以前、婚約者への指輪を探しているという男性のお客様もいらっしゃいました。今回のオークションではどんな出会いが生まれるのでしょうか――。

PartⅡオークションには、エッシャーの版画が二点出品されます。上から見ても、下から見ても、どこか矛盾している複雑な世界が描かれています。エッシャーはオランダ生まれの版画家ですが、1950年代にアメリカで人気を博し、日本にも紹介されると爆発的に人気を集めました。2006年には東京渋谷のBunkamuraで大規模な展覧会が開催され、リバイバル・ブームとなりました。

今回出品される《Convex and Concave》(エスティメイト80万~120万)《Belvedere》(エスティメイト100万~150万)は、どちらも有名な作品。価格もかなり!魅力的です。

また、お着物や帯も出品されます。作家ものの訪問着や、色打掛、小紋が、中にはエスティメイト5万円~からで計10点出品されるのですから、PartⅡのおトクさを感じて頂けることかと存じます。
最近では、「アンティーク着物」や「リサイクル着物」といった言葉もよく耳にするようになりましたね。外国のお客様のお宅では、帯を壁飾りとしてインテリアに利用される方もいらっしゃいます。外国の方というのは、日本のデザインを、伝統的使い方にとらわれずに斬新に取り入れられるので、勉強になります。

今回のクライマックスは、何と言っても芹沢介の作品でしょう。彼の作品117点が一挙にオークションにかけられるのですから、滅多に無いことで、もちろんシンワでも最も多い出品となります。

芹沢は1895年生まれの染色家(~1984年)です。沖縄の紅型(びんがた)に学び、創案した「型絵染め」で人間国宝に指定された人です。着物を染める手法を和紙に応用した初めての作家で、柳宗悦が提唱した「日本民藝」グループの一人としても知られています。
柳は、芹沢の作品に用いられている色を、「極楽の色だ」と評したといいます。確かに、芹沢作品には、植物の色らしい、優しく懐かしい風合いがあり、その配色は心を浮きうきさせるような感じがあります。ぜひ、会場でお手に取ってご覧くださいませ。(執筆:I)



<JEWELLERY&WATCHES/近代美術PartⅡ>
●オークション
会場:  シンワアートミュージアム
日時: 2008年9月27日(土)14:00より
●下見会
会場: シンワアートミュージアム
日時:9月24日(水)~27日(土) 10:00~18:00
※最終日の27日(土)は12:00まで

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9月近代美術オークションレビュー

皆さま、連休をどうお過ごしでしたか。
土曜日に、丸ビルで近代美術オークションへご参加いただいたお客様、ありがとうございました。

本日は、先週末開催した近代美術オークションのレビューをお届けします。
世界的に、秋は各オークションハウスのメインとなるセールが開催される季節です。
その第1弾ともいえる9月の近代美術オークション。
盛り上がりの程は・・・・?


~レオナール・フジタ「猫と少女」、大人気!~
エコール・ド・パリで時代の寵児として人気を博したレオナール・フジタ。
本作品を制作した1959年、藤田嗣治はレオナール・フジタと改名、キリスト者として生まれ変わりました。本作品は猫を抱くパリ娘の佇まいを、まるで幼児キリストを抱く聖母マリア像の如きピラミッド構図に描いています。早くに母を亡くしたフジタは特に聖母信仰に傾倒していました。自身の姿を猫に見立て、無垢な少女に永遠の処女マリア、ひいては安らぎの地・パリを見出したフジタの、美しき隠喩が感じられる作品です。
下見会の時から多くの注目を集めていたこの作品、オークショニアの発句を合図に、10以上のパドルが一斉に上がり、ぐんぐん価格が上昇しました。
最終的には、落札予想価格下限の約2倍である4,700万円で落札され、今回のオークションで最も高額で落札された作品となったのでした。



~熱い競り合いが繰り広げられた、ベルナール・ビュッフェ「弁慶」~
フランス人画家、ベルナール・ビュッフェは、当社のオークションでも人気のある作家の一人です。
今回のセールにも4点が出品されましたが、とりわけ熱い視線を浴びたのが、かの有名な武蔵坊弁慶を描いた作品です。ビュッフェは、日本の建築や風物を描いた作品をしばしば制作しており、ビュッフェの妻アナベルは、作家がたいへん日本を愛していたと語っています。

本ロットは、開始から数分にも渡る競り合いが続き(通常、1つのロットの競りに掛かる時間は1分弱)、
最終的に海外からの電話ビッド同士の一騎打ちになりました。
慎重にビッドし合う電話の向こうから、「この絵が欲しい」という強い思いが伝わってくるようで、会場は緊迫したムードに。
ようやく、落札予想価格下限の6倍である、2100万円でハンマーが下された時には
大きな拍手が沸き起こりました。


さて、今週20日(土)は近代陶芸オークションを開催いたします。
明日木曜日から下見会も始まります。
写真の浜田庄司の大皿のほか、根強い人気を誇る作家の作品が揃いますので、
是非ご来場ください。

浜田庄司
Lot126
浜田庄司「青釉白流描大鉢」
H13.9×D55.5cm / 共箱
落札予想価格:250万円~350万円


(執筆:N)

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明日は近代美術オークションです!

いよいよオークション前日となりました。
みなさま、下見会にはご来場いただけましたでしょうか?
明日は13:00まで開催しておりますので、
まだご覧になっていない方は、ぜひぜひお越しください!

 会場
明日のオークション会場はこちら。
丸ビル7階の丸ビルホールです。

銀座の当社で下見会をご覧になって、
      ↓
銀座・丸の内エリアでランチ。
銀座の老舗も魅力的ですが、丸ビルのレストランも充実してます。
しばしショッピングでお楽しみいただいた後は…、
  ↓
丸ビルホールでオークションに参加!
という優雅な休日をお過ごしになってみてはいかがでしょうか。

オークションは17時から開催いたします。
詳細はこちらへどうぞ。
シンワアートオークションHP


本日も1点、おすすめ作品をご紹介いたします。
Lot.46 萬鉄五郎《風景》です。
萬 鉄五郎
萬鉄五郎 YOROZU Tetsugoro(1885-1927)
《風景》
33.4×45.6cm
キャンバス・油彩 額装
1926年作
落札予想価格:250万円~350万円


萬は、ゴッホやマティスの感化を受けた《裸体美人》(東京国立近代美術館蔵・重要文化財)や、キュビスム、フォーヴィスム風の前衛的な作品で知られる大正期の画家です。大正時代に活躍した画家たちは個性派が多いのですが、以前このブログでもご紹介しました岸田劉生と同様に、萬も後世に幅広い影響をおよぼしたカリスマ的な画家と言えるでしょう。

本作品は晩年にあたる1926年、終の住み処となった茅ヶ崎で制作されたものです。この地に移住してからの萬は、特に南画をはじめとする東洋絵画に関心を深め、水墨画なども手掛けました。油彩画では、東洋の南画と西洋のモダニスムを融合させた画風を展開していきます。豊かな自然に恵まれ、半農半漁の人々が暮らすこの土地は、穏やかな文人的作品を描くのにぴったりだったのでしょう。明るい光に満ちた色彩と自由でゆったりとしたタッチは、萬がヨーロッパの模倣ではなく、東洋人ならではの油彩画を見出したことを確信させます。

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下見会はじまりました

爽やかな秋晴れの本日、近代美術オークション下見会がオープンいたしました!
当ブログでは数回にわたって今回のオークションに出品される作品をご紹介してまいりましたが、本日は下見会をご案内いたします。


エントランス
エントランス風景。
秋を先取りして、鮮やかな紅葉の屏風がみなさまをお迎えします。


音声ガイド

続いてこちらは音声ガイド。
今回は出品作品の中から、選りすぐりの24点分をご用意しました。
ぜひ会場でご利用ください。




深水
1Fは日本画のフロアです。
今回は浮世絵の系譜を継ぐ美人画家、伊東深水の作品がずらり。
粋なデザインの表具にもご注目ください。



鉄斎
右は富岡鉄斎《藻刈舟圖》。《もかりぶねず》と読むこの画題は、江戸時代、大阪の商人たちに人気があったものだそうです。「もかり」、「もうかり」、「儲かり」…ってことですね。


鉄斎の作品は、東京国立博物館で開催された「対決 巨匠たちの日本美術」展にも出品されていましたが、ほかにも今年の夏休み、全国各地の美術館で行われた展覧会を賑わせた画家たちの作品が並んでいます。



地下1Fは日本洋画、外国絵画のフロアです。
SHINWA ART JOURNALでもご紹介しました長谷川利行のコーナー。
激しいタッチが圧巻です。

利行

会場全体


などなど、ご覧いただきたい作品が目白押しです!

今回の9/13(土)開催の近代美術オークションには、全部で135点の作品が出品されます。
このほかにも東山魁夷やレオナール・フジタ、マティス、カンディンスキーと、
そうそうたる顔ぶれが揃いました。



下見会は、本日より9/12(金)までは、10:00~18:00まで。
オークション当日の9/13(土)は、10:00~13:00まで開催しております。
みなさまのご来場を心よりお待ちしています。(執筆:S)

シンワアートオークションHP

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岸田劉生 ― 最晩年に挑んだ東洋の美

連日熱戦が続く北京オリンピックもそろそろ終盤となってまいりました。
「心は北京」の私は、試合結果が気になって仕事中もそわそわしておりますが、皆様も応援していらっしゃいますか?日本代表選手の活躍はもちろん見逃せませんが、今回は開催国が同じアジアの中国ということもあり、中国代表の動向も気になるところです。

ご存じの通り、最近は美術界でも中国パワーには目を見張るものがあります。現在はコンテンポラリーアートが活況ですが、中国の美術と言えば、古くは弥生時代から日本も大きな影響を受けてきました。本日は、中国の宋(960-1279)や元(1271-1368)時代の絵画に傾倒し、《麗子像》で広く知られる画家・岸田劉生の《春園金雞之図》をご紹介します。

岸田劉生
lot48《春園金雞之図》
45.5×52.8cm    
キャンバス・油彩  額装   
1929年作
落札予想価格:1000万円~1400万円


日本の近代洋画の最も独創的な画家の一人、岸田劉生は、38歳の若さで夭折するまで、神秘的で内省的な「内なる美」の芸術を追求しました。現在も、ニューオータニ美術館で「画家 岸田劉生の軌跡」展が開催されており、変わらぬ人気を誇っています。

北方ルネサンス絵画に影響を受けたことがよく知られている劉生ですが、29歳の頃、中国の宋元画を鑑賞し、その魅力に目覚めたといいます。その後は宋元画を蒐集し「私は今、宋元を一番尊敬し、又おそろしいと思ってゐます。(中略)私の新しい目標は宋元にあります。」と語るなど、その美に心酔していきました。やがて自宅の床の間に掛けたコレクションを眺めては刺激を受け、その魅力を油彩画で表現することに取り組んでいきます。

本作品は中国原産の鳥、金雞(キンケイ)と牡丹を描いたものです。この中国らしい鮮やかな羽色の鳥は、宋元画においてよく描かれた題材のようです。画面の右上に「己巳歳劉生仿宋人意」というサインが記されていますが、「仿宋人」は劉生が宋元画にインスピレーションを受けて描いた作品に用いた号です。「己巳歳」は1929年、劉生の最晩年を指します。

この年の8月11日、劉生は滞在していた西宮市から「金雞鳥が近所の野口小さんという畫家のところにゐるのを写生しやうと思ふ」と書いたはがきを妻宛てに送り、同月27日のはがきには「金雞鳥の絵は明日出来上がる」と記しています。宋元画によく登場する珍しい鳥を見つけ、自分も描いてみようと思ったのかもしれません。劉生らしい濃密ででろりとした色彩は、彼の求めた「内なる美」を潜めながら、しっかりと宋元画の神秘的な「仙」の境地を表現しています。

晩年、油彩画は寡作になっていきますが、本作品を制作した後、劉生は満州に旅立ち、まるで風景画の傑作を描いた鵠沼時代のように、再び油彩の風景画の連作に力を注ぎます。しかし、残念なことにそれから程なくして劉生は病に倒れ、帰らぬ人となってしまうのです。本作品は、画業の最後の輝きを湛えながら、早逝したために生まれることのなかった新たな展開をも予感させるようです。(執筆:S)

シンワアートオークションHP

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村上華岳の艶やかな牡丹図

残暑お見舞い申し上げます。ブログ担当者のMです。
皆様はどのような夏をお過ごしでしょうか?

当社では8月2日より17日まで、夏季休暇をいただいておりました。
私もこの休暇を利用して、旅をしたり、海や山に出かけたりと、思いっきり羽を伸ばしてきました。様々な場所に赴いたのですが…今年ならではの一大イベントといえば、出雲大社で行われていた、「御本殿特別拝観」でしょう。平成の大遷宮として、約60年ぶりに国宝である御本殿が一般公開されていました。
私は生まれ故郷が島根県なので出雲大社には度々訪れているのですが、御本殿に足を踏み入れた際はこれまでに感じたことのない神聖な気持ちと高揚感に包まれ、終始、胸の高鳴りを抑えることができませんでした。
おそらく一生に一度のチャンス。とても素晴らしい体験となりました。

さて、昨日近代美術オークションカタログが完成し、いよいよ秋のセールに向けて始動いたしました。当ブログでは、本日より近代美術オークションの9月13日までの間、近代美術に関する情報を更新していきます。

lot129 村上華岳
Lot129《春苑牡丹圖》
140.5×50.9cm/絹本・彩色 軸装
大正8年作/右上に落款・印/共箱
村上華岳展出品 1984年
(東京国立近代美術館)
「巨匠の日本画[9]村上華岳」掲載p.111
落札予想価格:500万円~800万円
本日は、村上華岳の《春苑牡丹圖》をご紹介いたします。

村上華岳は、深い精神性と官能性を併せ持つ観音像や牡丹、山水画などにおいて、独自の世界を形成した画家です。

明治21年大阪に生まれ、7歳の頃から神戸市花隈で育ち、京都市立美術工芸学校、京都市立絵画専門学校で学びます。そして、円山四条派の流れを汲みながらも、浮世絵、あるいはイタリアの中世ルネサンス絵画やインド美術などを取り入れた作風を展開していきます。在学中から文展で活躍していましたが、大正7年、学友である土田麦僊、小野竹喬、榊原紫峰らと国画創作協会を結成します。

本作品はその翌年、大正8年(1919年)、31歳の時に制作されたものです。同年には、国画創作協会展に《日高河清姫図》(重要文化財。東京国立近代美術館蔵)を出品しています。

この頃の華岳は、芝居や文楽、都踊りなどを愛好し、またそういった文化が流行し始めていた時代との関連もあり、舞妓をテーマにした作品を多く手掛けています。
また華岳は終生、牡丹の花を好んで描き、絶筆も牡丹でしたが、この時期の牡丹は、豊かな色彩で彩られているのが特徴です。本作品においても、牡丹は馥郁たる香りを放つかのごとく優艶な花を咲かせており、なまめかしさを漂わせています。己の花粉を運ぶ虫を求めて大きく雌しべを突き出す花姿には、華岳一流の官能性が秘められているのです。


シンワアートオークションHP

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9月のオークション

皆様お久しぶりです、ブログ担当のNです。
毎日うだるような暑さが続きますね。
銀座の街も、あまりの日差しの強さに外に出るのを躊躇してしまうほどです。

とはいえ、美術ファンとしては、いよいよ間近となったフェルメール展をはじめ、
各美術館の様々な企画展は見逃せませんよね。
せめて涼しい朝のうちを狙おうか・・・などと考える今日この頃です。


さて、7/7までSUMMER+AUCTIONに関連する情報をお届けしてきた
このブログですが、今後は、シンワアートオークションの最新情報をはじめ、
コンテンポラリーアートや近代美術など様々な情報を随時掲載していく予定です。

現在当社では、9月のオークションカタログの製作が進行中です。
カタログ完成は、8月中旬の予定ですが、カタログが出来上がるまで待ちきれないという方のために、
出品作品を一足先に、一点ご紹介します。日本画の巨匠 加山又造「冬の谷」です。(9月13日近代美術オークション出品予定)


【オークション終了につき、図版は削除いたしました】


現在、当社HPのトップページも飾っています。

雪景は加山が自らの心象を晩年にいたるまで色濃く表現し続けたモティーフです。
本作品は、渕を挟んで前景を平面的に描き、遠景に奥行きある空間をつくりだしたもの。渕と樹木の枝を装飾的に描出することにより、雪との色彩のコントラストを際立たせています。また、凹凸のある絵肌で表現した雪山の斜面は、斬新な発想と卓越した技法により、雪の質感のリアリティと光に反射して輝く様子を追求したものです。構図と装飾性の工夫を巧みに施したこの風景には、自然の静けさと厳しさのみならず、陶酔を誘うような優美さや人間を包み込むような優しさが表現されている一枚です。

その他、近代美術オークションには、東山魁夷、坂本繁二郎、佐伯祐三、レオナール・フジタら日本の近代美術を代表する巨匠の優品が揃います。合計では137点の作品が出品されます(2008.07.29現在)。

9月に開催するのは近代美術オークションだけではありません。
近代陶芸オークションには、浜田庄司の「青釉白流描大鉢」が出品されますし、近代美術PartⅡオークションには、2006年に東京渋谷のBunkamuraで開催された一大回顧展が大好評を博したM.C.エッシャーの作品が登場します。
また、JEWELLERY&WATCHESオークションに出品される、Van Cleef&Arpelsの鹿や花を模った愛らしいブローチも見逃せません。

盛りだくさんの内容でお届けする、シンワアートオークションの9月のセールにご期待ください。

オークションのスケジュールはこちら。

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