謹賀新年


新年あけましておめでとうございます。
本年も、引き続き弊社をご愛顧いただけますようお願い申し上げます。

世相を反映してか初詣の参拝客が常にも増して多い、
というニュースも流れていたこのお正月、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
私もしっかり参詣し、一年の無事を祈って参りました。

さて、昨年に引き続き、2月1日に開催するオークションについてご紹介いたします。
皆さまお気づきかとは思いますが、実は今回のオークション、ジュエリー&ウォッチ / 近代美術Part2 / 近代美術という3つのセールを一日でお楽しみいただくことができるのです。
杉山寧の優品、西洋骨董、ジュエリー・時計まで幅広い作品が一堂に会しますから、今まで参加されたことのないジャンルの逸品と出会えるチャンスかもしれません。

カタログは今週9日に完成予定です。それまでは、このブログで出品作品をお楽しみくださいね。
本日は、長谷川利行の作品をご紹介いたします。

りこう1
長谷川利行「裸婦半身図」
23.5×18.5cm / ボードキャンバス・油彩 額装
落札予想価格:50万円~80万円<近代美術オークション出品>


東京の下町を放浪しながら絵を描いた長谷川利行は、裸婦像も数多く制作しています。フォーヴィスム風の作風で知られる利行ですが、1930年代後半に、街で行き倒れてからは特にタッチを主体とし、狂わしいほどに衝動的な画風を展開しました。様々な色彩がキャンバスに散る本作品においても、利行が猛烈な勢いで筆を走らせたことが窺えます。タッチに関心が置かれ、フォルムはその中に溶け込むようですが、裸婦の上半身には鮮やかな色彩を用いて骨格をしっかりと捉えています。
利行がこの裸婦に魅力を感じ、「描きたい」と強く惹きつけられたことを想像させる作品です。

長谷川利行の作品は当社のオークションにもたびたび出品され、そのたびに多くのお客様を惹きつけてきました。なかでも今回は、Part2・近代美術オークションに併せて8点が出品されます。先ほどご紹介した作品は近代美術オークションに出品されますが、Part2オークションに出品される7点も、小品ながら画家の魅力を堪能できること間違いなしです。

りこう2
長谷川利行「上野駅前車坂附近」
16.0×23.5cm / 紙・水彩 額装
落札予想価格:40万円~60万円<近代美術Part2オークション出品>


この機会に是非、激しさの中に静かな詩情を湛えた利行の作品をご覧ください。