「2012 韓国国際アートフェア」


先週の「近代美術 / 近代美術PartⅡオークション」にご参加いただいたお客様、誠にありがとうございました。
来週10月6日(土)には「BAGS/JEWELLERY & WATCHESオークション」を開催します。3日(水)からの下見会をお楽しみに。

さて今日は、9月12日から17日にかけて開催された韓国を代表するアート・フェスティバル「2012韓国国際アートフェア(KIAF:Korea International Art Fair)」をご紹介します。

今年で11回目を迎えたKIAFは毎年9月半ばに開催されますが、今年は世界20カ国から181のギャラリーが参加し、約7,000点の作品が展示されました。

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<入り口の行列と会場内の風景>

毎年主賓国を選定し、選ばれた国のアートについてより詳しく紹介する企画を持つKIAF-今年は韓国-ラテン・アメリカ修交50周年を記念し、アルゼンチン・コロンビア・メキシコ・ドミニカ・ウルグアイ・ベネズエラなど、ラテン・アメリカの国々から14のギャラリーが発信した様々な作品を見ることができました。
中でも、ベネズエラ出身の世界的なアーティスト、カルロス・クルス=ディエスのスペシャルブースや日本でも多くのファンを持つフェルナンド・ボテロの作品群にはたくさんの人々が集まっていました。

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<ボテロの作品を撮影する来場者>

コンテンポラリーアートを取り扱うギャラリーの参加が多いKIAFですが、日本人アーティストの中では、名和晃平の立体作品「シカ」が、今回のアートフェアのメインイメージとして広告に使われるなど、その人気の高さが感じられました。

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名和晃平 「シカ」(202×182×150cm、韓国・アラリオギャラリー)
   
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<日本人作家の作品のブース風景>

アートフェアは、よく「美術愛好家たちのお祭りである」などと言われますが、本来の目的は展示や観賞だけではなく、コレクターの財布を開けさせることにあります。今回のKIAFでは、いわゆる“スーパー・リッチ”と呼ばれるお客様へのサービスに特に力を注いでいました。VIPプレビューはもちろん、美術投資への成功戦略を主題とする様々な講座、「VIP・ナイト・パーティー」等の催しや提携美術館での無料観覧サービス、また、BMWコリアの協賛で、会場からVIPの行きたい先までの「カー・サービス」の提供などもあったとか。今までよりも更に充実した様々なサービスを通じて、この不景気を乗り越えようとする努力がひしひしと伝わってきました。

KIAFは9月17日閉幕、5日間で-来場者数85,000名、売上140億ウォン(約10億円)と、結果としてはほぼ昨年並みだったそうです。

(執筆:W)