カテゴリー別アーカイブ: 西洋美術

高級家具師としてのガレ ―《マルケットリー蝶と花文キャビネット》

こんにちは。27日の近代美術/近代美術PartⅡ/戦後美術&コンテンポラリーアートオークションにご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。さて、今週の10日(土)は西洋美術オークションを開催いたします。今回は、アール・ヌーヴォーを代表する装飾芸術家ガレの家具が出品されますのでご紹介いたします。ガレはガラスだけでなく、家具や陶器の製作にも優れた才能を発揮したことで知られています。107 ガ... Read more

マイセンのフィギュリン

こんにちは。先日のワインオークションにご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。台風が接近する中、たくさんの方々がご来場くださいました。さて、今週の24日(土)は西洋美術オークションを開催いたします。ご入札はご来場のほか書面や電話、オンラインでも承っておりますので、ご都合に合わせてご活用ください。今回はマイセン特集の中からおすすめの作品をご紹介いたします。マイセンは、ヨーロッパで最初の白... Read more

古代ローマ時代のモザイク画

こんにちは。新型コロナウイルス感染予防のため、3月下旬からオークションの開催を延期しておりましたが、緊急事態宣言が解除となりましたので、今月より予防対策をとって再開しております。ブログも久しぶりの更新となりますが、今回は27日(土)に開催いたします、西洋美術オークション(4/11より延期分)の出品作品の中からおすすめの作品をご紹介いたします。    &nb... Read more

ルネサンスの花―《ルネサンス期殉教聖女像フレスコ画》

こんにちは。19日のWINEオークションは、開催日延期にもかかわらず、たくさんのお客様にご来場いただきました。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。さて、今週の26日(土)は、西洋美術オークションを開催いたします。今回も出品作品の中からおすすめの作品をご紹介いたします。130  イタリア                    《ルネサンス期殉教聖女像フレスコ画》 画面 79.8×54... Read more

アール・ヌーヴォーの精華―アンドレ・トゥイエ、ドーム&マジョレル

こんにちは。 9月15日のリニューアル記念特別オークションから今月13日のワインオークションまで、当社ではほぼ1ヶ月間毎週オークションを開催しておりました。季節はずれの夏日も台風の日も、毎週のようにお越しいただいた皆様、誠にありがとうございました。 さて、今週27日(土)は、西洋美術オークションを開催いたします。 今回も出品作品の中から、おすすめの作品をご紹介いたします。 ともに19世紀末~2... Read more

アール・デコのエレガンス―クリセラファンティン彫刻

こんにちは。 14日のワインオークションにご参加いただいた皆様、ありがとうございました。さて、今週の28日(土)は西洋美術オークションを開催いたします。 このジャンルは、いつの時代にどこの地域で作られたものが出品されるのか、個人的にいつも楽しみなのですが、今回はアール・デコの彫刻をご紹介いたします。 アール・デコは、1920~30年代にかけて、ヨーロッパやアメリカを中心に世界各地で花開いた装飾... Read more

古代の美―アピュリア《赤絵手アンフォーラ》

こんにちは。 東京の桜は満開の頃を過ぎてしまったようですが、お花見は行かれましたか? 散っていく様子もきれいなので、まだの方はぜひ桜吹雪をお楽しみください。 さて、今週の15日(土)は、西洋美術オークションを開催いたします。 大理石彫刻のように重量のある作品やマイセンの人形のように繊細な作品の多いこのオークションは、下見会の準備がとても大変なのですが、オープンしてみると、ヨーロッパを中心とした... Read more

西洋美術オークション下見会

 こんにちは。朝晩もめっきり涼しくなり、街もすっかり秋めいてまいりました。毎年10月といえば、そうです、弊社では西洋美術オークションのウィーク!今回もバラエティーに富んだ品揃えで全393ロット、作品たちが皆様のコレクションの一つとなれるよう真心込めて展示しております。
下見会ブログ用
下見会場風景


 今回は、その中から私平野が個人的に気に入っているものを数点ご紹介したいと思います。
 まず1点目は、象徴主義の画家としても知られるベルギー生まれの、Henri Privat-Livemontによる「彫刻家/画家」のリトグラフ2点組です。リヴモンは数多くのポスターを手掛け、その作風から「ベルギーのミュシャ」とも評されています。繊細でやわらかなタッチで描かれた女性や象徴化された植物の背景など、典型的なアール・ヌーボー様式のこの作品、芸術の秋に飾るにはまさにうってつけだとは思いませんか?
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lot207 Henri Privat-Livemont 「彫刻家/画家」2点組
シート:各70.5×52.0cm
エスティメイト¥100,000~¥200,000


 2点目は、Ernest Sanglan作「ブロンズ彫刻蟹文インクスタンド」。こちらも同じくアール・ヌーボー期のフランスの作家。貝殻のトレーをベースに海草の上でエビをとらえた蟹の甲羅が、ブロンズの質感と相まって非常にリアルに描写されています。なんだか明治の陶芸家、宮川香山の作品を連想してしまうのは私だけでしょうか?甲羅を空けると中にはカニ味噌…、ではなくインク壷があります。現代ではインクをお使いになる方も稀かと思いますが、インクスタンドとしてではなく小物入れとしても使用できますし、大切なものは甲羅の中にそっとしまっておいて“蟹さんに守ってもらう”、というのはいかがでしょう?
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lot229 Ernest Sanglan 「ブロンズ彫刻蟹文インクスタンド」
W22.6cm 見込みに銘
エスティメイト¥50,000~¥100,000


 3点目に紹介したいのは、何とも素朴な味わいのあるミュージカルチェア。一見ただの小さな子供用の椅子に見えますが、座面の内部に小さなオルゴールが仕込まれており、座ると可愛らしい音楽を奏で始めます。金彩のかかった花の模様には手彫りの温かみが感じられ、以前にはどこかでフランス人形が腰をかけていたのかなぁ、などとつい想像を巡らせてしまいます。
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lot306 ミュージカルチェア
H65.0×W28.0×D27.5cm
エスティメイト¥50,000~¥100,000



 オークションというと、高額な作品や希少性の高い作品などに注目が集まりがちではありますが、今回ご紹介した3点は、いずれも落札予想価格下限が10万円以下の作品です。普段からあなたのそばで愛玩できるお気に入りの1点、今週の西洋美術オークションで見つけてみませんか?

オークション・下見会のスケジュールはこちらから
皆様のお越しを心よりお待ちしております。

(平野)

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今週の西洋美術オークション

こんにちは。
3月の近代美術、近代美術PartⅡオークションにご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

東京は先週から桜が見頃です。
入学式の時期に桜が咲いているというのはめずらしいですね。まだお花見に行かれていない方、都内は今週末が最後のチャンスのようですよ。

さて、今日は14日(土)に開催いたします、西洋美術オークションの出品作品をご紹介します。今回のオークションは、アール・ヌーボーの彫刻や家具、オルゴール、絨毯が充実しています。

まずは絨毯から。
今回は新品同様の絨毯がたくさん出品されます。

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lot.116 ペルシャ絨毯
「クム産 ホセイニ工房」
195.2×130.6cm
シルク
銘有


 こちらはその1点、現在イランで最も注目を集める新進気鋭の若手作家・ホセイニ氏の工房で制作された作品です。全体に配された花々に、50種類を超える色数を用いたという色づかいが見どころです。




アール・ヌーボーからはこちら。
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lot.236 Francois-Raoul Larche
ブロンズ彫刻「嵐」
H57.5×33.3cm
下部に銘・鋳造所銘「SIOT」
エスティメイト \1,000,000~1,500,000


 フランソワ=ラウル・ラルシュ(1860-1912)は、グラン・パレをはじめ、フランスの公的建造物の正面を飾る作品を数多く手掛けた、アール・ヌーボーを代表する彫刻家。シオ=デコヴィル社が生産したブロンズ製品で人気を博す一方、日常の生活用品の装飾化に関心を寄せ、照明器具や飾り鉢など生活を美しく彩る作品を数多く制作しました。特に、アメリカ人の踊り子ロイ・フラーの曲線美を表現したランプはアール・ヌーボーの粋として高く評価されています。

 本作品は、嵐と渾然一体となる5人の裸婦を巧みなバランスで表現した一点です。上流階級の邸宅の客間に飾られたサロンサイズの彫刻としては大型の部類に入ります。ここでは、アール・ヌーボーの女性像に多く見られる曲線的な造形や甘美な雰囲気ではなく、裸婦を飲み込むように激しく渦巻く嵐の猛威、それに抗うような肉体の力強さと躍動感が強調されています。裸婦の勇壮な姿は人間が生きることに立ち向かう様を象徴するようで、ラウル・ラルシュの彫刻家としての信念と技術力が結集された名作と言えるでしょう。

オルゴールはシリンダー式、ディスク式、オートマーターなど各種出品されます。
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lot.348 シンフォニオン社
ディスク式オルゴール「シンフォニオン エロイカ」
H283.0×W68.0×D43.5cm
ディスク:D34.7cm 39枚付
鍵1本
エスティメイト ★\2,000,000~3,000,000








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内部:3枚のディスクが同時に回って合奏します。

 シンフォニオン社(1886-1914)は、パウル・ロッホマンがドイツのライプチッヒに設立したディスク・オルゴールメーカーです。世界で初めてその製品化に成功して発展し、三大ディスク・オルゴールメーカーの一つとなっりました。複数のディスクを同時に使用して演奏するマルチプル・ディスクのオルゴールなど、音の表現の可能性やケースの装飾性を追求したユニークな製品を製作したことで知られています。

 「英雄」を意味する「エロイカ」は、マルチプル・ディスクのオルゴールの中でも最も多く作られた傑作です。メイン、サブ、アクセントの三枚のディスクを同時に使用することで、音の強弱や連続など豊かな音楽表現を可能にしました。
 本作品は時計が付いたホールクロック型の一点です。ケースにドーム型の屋根と天使をモチーフとした美しい彫刻が施されており、その音色だけでなくエレガントな調度品としても楽しめる点が大きな魅力です。

下見会・オークションスケジュールはこちら

みなさまのお越しを心よりお待ちしております。

(佐藤)

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「光の芸術」―ステンドグラス《最後の晩餐》

こんにちは。
先週のBAGS/JEWELLERY&WATCHESオークションにご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
さて、来週15日(土)は、銀座のシンワアートミュージアムにて西洋美術オークションを開催いたします。今回はステンドグラスがたくさん出品されますのでご紹介させていただきます。

まずはステンドグラスとその歴史について少々。
私たちの生活に身近なステンドグラスですが、その歴史は古く、現在確認されている最古のステンドグラスは9~10世紀にドイツで作られたものだそうです。建物の窓にガラスを入れるという習慣は古代ローマ時代からあったようですので、そのガラスが装飾化されたものがステンドグラスなのでしょう。

制作方法は大きく分けて二通りあり、A.透明ガラスにエナメルやガラス製の顔料で絵や模様を描いて焼き上げるタイプ、B.色ガラスを組み合わせて図柄を表わすタイプがあります。A,Bどちらかの方法でパーツを作り、それを鉛の枠でつなぎあわせることで1枚のステンドグラスが完成します。Aの方法がステンドグラスでは主流で、今回の出品作品もAによって作られています。

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