こんにちは。
7月19日(土)は、「棟方志功―漆黒の宇宙、紅色のいのち」オークションを開催いたします。
棟方志功(1903-1975)は、青森のねぶたを思わせる色鮮やかでダイナミックな作風を展開し、生涯おびただしい数の木版画や岩彩画、油彩画を制作しました。板の命を彫り起こすように制作する木版画を「板画」、日本の伝統画法である岩彩画を「倭画」(やまとえ)と呼んだことはよく知られています。その個性豊かでエネルギッシュな作品群は、ヴェネチア・ビエンナーレで大賞を受賞するなど、国際的にも高く評価されました。
今回のオークションにはその板画と倭画、合計22点が出品されます。
通常のオークションより出品作品数はずっと少ないのですが、これまでたくさんの志功作品を取り扱ってきた当社のスタッフたちも、「こんな棟方志功、見たことない!」と驚くような名品が揃っています。
では、出品作品の中からおすすめの作品をご紹介いたします。
【 オークション終了のため、画像は削除させていただきました 】
lot.1 《門世の柵》 lot.11 《観自在妃図》
紙面:38.3×30.0cm、画面:.31.0×27.3cm 49.1×37.6cm
紙・板画、手彩色 額装 紙・肉筆 額装
左下に落款・印 右下に落款・印、左下に画題・印
棟方志功鑑定委員会鑑定登録証付 棟方巴里爾シール
落札予想価格 ¥4,000,000~5,500,000 棟方志功鑑定委員会鑑定登録証付
落札予想価格
¥5,000,000~8,000,000
lot.16 《乾坤飛妃天之図》
38.6×136.0cm
紙・肉筆 額装
昭和48年作
左横に落款・印・年代、
右下に画題
棟方巴里爾シール
棟方志功鑑定委員会鑑定登録証付
落札予想価格 ¥10,000,000~18,000,000
志功といえば、なんといっても女人像ですね。
志功にとって女性は神様や仏様であり、生命や生きるエネルギーの象徴でした。
今回はその女人像が、まさに百花繚乱の様相を呈しています。
手彩色が施された板画も奔放な線描の倭画も、その華やかさに思わず息をのむようです。
色鮮やかな作品も魅力的ですが、今回はモノクロームの板画も圧巻です。
【 オークション終了のため、画像は削除させていただきました 】
lot.17 《運命板画柵 全四図》
各紙面:87.9×90.6cm
紙・板画 額装
棟方巴里爾シール(《深夜の柵》に有)
各棟方志功鑑定委員会鑑定登録証付
落札予想価格 ¥8,000,000~12,000,000
lot.19 《蒼原の柵》
紙面:97.0×124.0cm、画面:94.5×120.6cm
紙・板画 額装
昭和32年作
左下に落款・印・年代
棟方志功鑑定委員会鑑定登録証付
落札予想価格 ¥8,000,000~12,000,000
《運命板画柵》は、志功の大好きなベートーベンの「交響曲第5番運命」とニーチェの「ツァラトゥストラはかく語りき」をテーマに制作されたものです。裸の女性たちが踊る様を描いた《蒼原の柵》は、まるで歌声や打楽器の音が聞こえてくるかのような、原始のリズムを感じさせます。
いずれの作品も、素朴ながらも緻密な彫りと深みのある黒、それらが醸し出すたくましさと妖艶さに引き込まれそうです。
これらのほかにも、代表作《二菩薩釈迦十大弟子》や《華狩頌》、初期の希少な板画《東西南北頌》など、ここでは紹介しきれない名作がたくさん出品されます。
ぜひ下見会場で、志功芸術の「宇宙」と「いのち」をご堪能ください。
皆様のお越しを心よりお待ちしています。
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(佐藤)